「スイーツマカロンの巻」(ジャンプ・コミックス第171巻収録)

今回は、麗子たちが作るスイーツに対抗して、両さんが変わり種パンを作りまくるお話をお届けする。

両さんが生み出すパンは、いずれも総菜パンのアレンジ版といった趣だが、新葛飾署の男性署員らにはそれなりに受け入れられていく。

そんな両さん流メニューの中で、現実化しているものがある。それが「ラーメンパン」だ。近年、背脂ラーメンや赤味噌を使ったみそラーメンなどが「パン」の具材として扱われている。

本作にも登場した、食パンの耳を落として具材やジャム、ソースなどを挟んだヤマザキの「ランチパック」では、かつて「家系 豚骨醤油ラーメン風」が登場したことも。

さて、両さん謹製のラーメンパンは、焼きそばパンやナポリタンパンといった、濃いめの味つけをされた惣菜パンのバリエーションだろう。しかし、ただ味つけを似せるだけではなく、スープをゼリー状にして麺や具材と一緒に封入しているところがポイントだ。

麺にスープをコーティングしたラーメンのスナック菓子が近年登場しているが、両さんはこの点でも現実の一手先を読んでいたといえるだろう。

なお、両さん流のハイブリッド食品によるビジネスを展開するお話としては、本作のほかに「餃子屋両さんの巻」(ジャンプ・コミックス第174巻収録)が挙げられる。両さんが考えた変わり種餃子はもちろん、現実に存在するさまざまな餃子メニューも描かれている。興味がある方は、ご覧になってみてはいかがだろう。

「餃子屋両さんの巻」より。スイーツ系メニューは、食べるのに少し勇気がいるラインナップだ
「餃子屋両さんの巻」より。スイーツ系メニューは、食べるのに少し勇気がいるラインナップだ

それでは次のページから、両さんの変わり種パンの数々をお楽しみください!!